株式会社 河村機械工業所

プレストリミング技術

プレスの上下運動で製品を水平に切る技術

絞り加工

様々な板材・コイル材を絞る技術
写真は横から穴もあけている

炭素繊維強化熱可塑性樹脂(CFRTP)の加工

熱可塑性樹脂を使ったコンポジットの試作・量産を目指して開発をしています。熱可塑性樹脂含侵の炭素繊維(CFRTP)でしたら、PEEK樹脂まで対応しております。ヒート&クールでホットプレスと予備加熱ヒーターでコールドプレス、両方の成形が可能です。金型サイズは最大1200x1500㎜まで、製品サイズは800x600㎜(目安)まで対応しております。試作対応・量産対応も可能です。設備は東京都板橋区にあり見学可能です。

環境対応のコンポジット成形

炭素繊維が主流のコンポジット成形ですが、当社は天然繊維の中間材(プリプレグ)作製から自社開発しております。画像は天然由来の樹脂(ヘミセルロース)と天然繊維(カカオハスク)から作られております。もちろん、このプリプレグでコンポジット成形も可能です。他に樹脂ではアルケマ社のバイオ樹脂PA11(ひまし油由来)、天然天然繊維ではFLAXやHEMP、ヤシ繊維など、開発中です。天然繊維系の材料探されている方のご連絡をお待ちしております。

リサイクルカーボンでのコンポジット成形

市場で広く使われている炭素繊維材料は、熱硬化樹脂含侵のCFRPが多く使われております。航空機機体やゴルフクラブのシャフト、釣り竿などがCFRP製です。CFRPは熱硬化樹脂含侵のため、リサイクルが難しく、加熱し樹脂部分を分解させ、炭素繊維のみリサイクルする方法が研究機関や企業などで開発されております。このリサイクル炭素繊維を用いた、フエルト状(不織布状)の素材も開発され、当社ではこの素材での成形加工の技術開発を行っております。写真上がその素材、写真下がその素材での成形加工品です。当社はリサイクル炭素繊維を積極的に製品化することを提案しております。

CFRTP成形品の切削・穴あけ・組立まで一貫対応する加工体制

CFRTP(炭素繊維強化熱可塑性プラスチック)は、軽量かつ高強度を兼ね備えた次世代素材として注目されています。熱可塑性の特性を活かした成形性と、炭素繊維による高剛性を併せ持つため、自動車、医療、ロボティクス、スポーツ用品など幅広い分野での活用が進んでいます。
一方で、CFRTP成形品に対しては、後加工としての切削、穴あけ、タップ加工、さらには組立まで求められることが増えており、それぞれの工程で高度な精度と安定した品質が要求されます。

【CFRTP製品の一貫加工が求められる理由】
CFRTPは繊維配向や樹脂の種類によって加工特性が大きく変わるため、切削・穴あけ・タップ加工においても適切なノウハウがなければ寸法精度や表面品質に影響が出やすいという課題があります。また、各工程を別会社に委託すると、素材の取り扱い方や加工履歴の差異により不具合が発生するリスクが高まります。
こうした背景から、CFRTPの成形から後加工、組立までを一貫して対応できる加工体制が、製品開発や量産工程において大きな強みとなります。

【一貫体制のメリット】
河村機械工業所では、CFRTP製品における成形から切削、穴あけ、タップ加工、組立、検査までの一貫対応を実現しています。この体制により、次のようなメリットが生まれます。

・工程間のトレーサビリティ管理が容易で、品質管理レベルが向上
・工程間のムダを排除し、リードタイム短縮とコスト削減を両立
・図面1枚からの試作対応が可能で、初期検証を迅速に進行

【対応可能な加工内容】
河村機械工業所では、以下のような加工工程に対応しています。

・切削加工:外形加工、リブ切削、端面整形、バリ取りなど
・穴あけ加工:ドリルによる単穴、多穴加工、高精度位置決め加工
・タップ加工:各種ピッチのねじ切り対応(M2~M10)
・トリミング:成形後の不要部分除去、精密輪郭加工
・組立:部品の組み付け、治具による精密アライメント調整、通電・嵌合検査

【設備体制と対応実績】
加工はすべて社内の設備で完結します。工作機械に加え、三次元測定機や投影機、ノギス・マイクロメータといった測定機器を完備。加工から検査までの全工程で安定した品質を保証します。

【品質管理とトレーサビリティ】
加工後は全数または抜き取りによる寸法測定を実施。三次元測定機による形状・穴位置の検証、ISO9001:2015に準拠した記録管理体制により、量産品でも安定した品質を維持しています。試作品では、測定データと改善提案をセットで提出し、顧客との仕様調整をスムーズに進行させます。

【ワンストップ対応の強み】
河村機械工業所は、金属加工70年の実績を活かしながら、CFRTP分野でも成形から切削・組立までを一貫対応できる体制を整えています。従来の金属加工では実現できなかった軽量化や設計自由度を実現しつつ、納期、コスト、品質の3要素を同時に満たすソリューションを提供しています。
量産前提の開発はもちろん、少量・短納期の試作にも対応可能です。初期段階での材料提案、形状最適化支援、金型設計など、製品開発全体を見据えたサポートも提供しています。

【まとめ】
CFRTP製品の後加工対応には、素材特性を踏まえた専用ノウハウと設備力が欠かせません。切削、穴あけ、タップ、組立までを一貫して担う体制は、製品開発のスピードと品質を大きく左右します。
河村機械工業所では、多様な素材や形状に対応しながら、短納期・高精度な製品づくりを支援しています。CFRTP製品の後工程でお困りの際は、ぜひご相談ください。

【お問い合わせ先】
株式会社 河村機械工業所
本社:東京都板橋区清水町2-4
花園工場:埼玉県深谷市北根10
URL:https://www.kawamura-kikai.co.jp

〈ご相談・お見積りのご依頼〉
お問い合わせフォーム:https://www.kawamura-kikai.co.jp/contact/
※お問い合わせの際は「エミダスを見た」とお伝えください。

ホットプレスとコールドプレスの違いと複合材成形における使い分け

【プレス成形の基本と熱制御の重要性】
プレス成形は、圧力を加えて材料を所定の形状に変形させる加工法ですが、複合材の成形においては「温度制御」が極めて重要です。中でも、ホットプレスとコールドプレスは、成形条件と目的に応じて使い分けられます。
特にCFRTP(炭素繊維強化熱可塑性プラスチック)などの熱可塑性樹脂を用いた複合材料では、加熱による柔軟性と冷却による硬化をコントロールすることが、製品精度や量産性に大きく影響します。

【ホットプレス成形の特徴】
ホットプレスは、金型を加熱した状態で成形を行う方式です。材料を加熱することで樹脂が溶融し、繊維と密着した一体構造を形成します。

主な特長は以下の通りです。
・プリプレグや不織布の成形に適している
・発泡構造や偏肉形状など複雑形状にも対応可能
・400℃以上の加熱制御が可能な設備でPEEKなど高機能樹脂にも対応

河村機械工業所では、200tのホットプレス機とヒート&クール制御ユニットを導入しており、高温での精密成形が可能です。

【コールドプレス成形の特徴】
コールドプレスは、常温または低温状態で材料をプレスする方式です。

主な特長は以下の通りです。
・再成形済みの材料に適している
・部品の仕上げ工程やトリミングにも利用可能

【複合材成形における使い分け】
製品仕様や用途に応じて、ホットプレスとコールドプレスを使い分けることが重要です。

・高精度仕上げ:ホットプレス
・量産用成形:コールドプレス
・バイオマス樹脂などの温度制限素材:低温ホットプレス
・トリミング、二次成形:ホットプレス・コールドプレス

例えば、PLAやPA11といったバイオ樹脂を含む素材では、熱分解を避けるため温度管理が重要となります。河村機械工業所では、こうした温度特性に応じた最適成形条件の設計が可能です。

【複合材に対応した成形設備】
複合材成形に対応するために、以下のような専用設備を保有しています。

・200tホットプレス機(最大金型サイズ:1200×1500mm)
・PEEK対応ヒーター搭載
・ヒート&クール温度制御ユニット(400℃超)

【製品開発におけるメリット】
ホットプレスとコールドプレスを使い分けることで、次のようなメリットが得られます。

・製品品質の安定と精度向上
・成形サイクルの最適化による生産性向上
・設計自由度の拡大と複雑形状対応
・リサイクル性やバイオマス対応の実現
・チョップド、不織布、スライバー、UDテープなど多種の素材に対応

特に、複合材の導入初期段階では、トライ&エラーを繰り返しながら最適条件を見つけることが不可欠です。河村機械工業所では、素材選定から金型調整、成形トライまで一貫して対応できる体制を構築しています。

【まとめ】
ホットプレスとコールドプレスは、それぞれに特徴と強みを持つ成形方法です。複合材製品の性能を最大限に引き出すには、製品仕様や素材に合わせて両者を適切に使い分けることが重要です。
河村機械工業所では、温度制御設備と長年の成形ノウハウを活かし、精密かつ高性能な複合材製品の提供を実現しています。素材特性に応じた条件設計と試作評価を一括で対応しておりますので、お気軽にご相談ください。

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環境配慮型成形|バイオマス樹脂と再生材を活用した一貫対応事例

【環境配慮型製品開発の重要性】
地球温暖化防止や資源循環の観点から、製造業では環境配慮型素材の採用が急務となっています。特にプラスチック製品では、再生材やバイオマス樹脂を活用した持続可能なものづくりが求められています。
河村機械工業所では、CFRTP(炭素繊維強化熱可塑性プラスチック)成形技術を軸に、バイオベース素材の導入やリサイクル材の再利用を通じて、環境負荷の低減に取り組んでいます。

【バイオマス樹脂とは何か】
バイオマス樹脂は、植物由来の原料から作られる再生可能なプラスチック素材です。代表的な樹脂には次のような種類があります。

・PLA(ポリ乳酸):トウモロコシ由来で高剛性かつ生分解性がある
・PA11(バイオポリアミド):ヒマシ油由来で柔軟性と耐熱性を両立

これらは従来の石油由来樹脂に代わる素材として活用されています。
河村機械工業所では天然繊維とバイオマス樹脂用いた、NFRTPの技術に取り組んでおります。

【再生材(リペレット)による再成形】
廃材や製造端材を粉砕・再ペレット化したリペレット材も、循環型ものづくりの鍵となります。河村機械工業所では熱可塑性樹脂の特性を活かし、再加熱・再成形が可能な成形プロセスを確立しています。

・CFRTP端材の再利用によるコストと環境負荷の低減
・再生材と新材の混合による物性調整
・端材を活用した試作用部品や汎用部品の成形実績あり

素材ロスを抑えながら、環境対応型製品の開発を推進する体制が整っています。

【天然繊維との複合化技術】
河村機械工業所では、天然素材との複合化にも対応しています。

・HEMP(麻)、リネン(亜麻)、ヤシなどの天然繊維に対応
・PA11やPLAとの組み合わせにより生分解性製品の成形が可能

こうしたバイオ素材の活用により、製品寿命後の処理までを見据えたエコ設計が可能になります。

【CFRTPとの融合による製品展開】
天然繊維とバイオマス樹脂用いた、NFRTPの技術に取り組んでおります。

・軽量で高強度なドローン部品
・自動車用の軽量ブラケットや内装部材
・スポーツ・レジャー向け筐体製品
・家電筐体や雑貨などのエコ設計品

河村機械工業所では、400℃以上の成形対応、ヒート&クール制御設備、専用加熱装置を保有し、こうした複合材料への対応を進めています。

【サステナブル製品化に向けた一貫対応】
環境対応型素材の製品化を支える一貫対応体制も整えています。
素材選定から試作、成形、後加工までを社内で一貫対応しています。

これにより、サステナブル製品の導入にあたって設計負荷や外注管理の負担を抑えつつ、確かな品質を確保することが可能です。

【まとめ】
脱炭素社会の実現に向け、再生材やバイオマス樹脂を活用した製品開発は一層の注目を集めています。河村機械工業所では、CFRTP成形と複合材加工の技術をベースに、環境にやさしい新素材を用いた製品提案を実現しています。
環境配慮型の部品製造やバイオ素材を使った試作をご検討の際は、ぜひご相談ください。

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CFRTP設計支援と成形体制|複合材製品の一貫開発フロー

【複合材製品開発とCFRTPの活用】
複合材(コンポジット)製品の開発においては、構造設計、素材選定、成形技術、後加工、評価・量産といった各工程での連携が求められます。なかでもCFRTP(炭素繊維強化熱可塑性プラスチック)は素材構成や成形方法の自由度が高く、最適な製品性能を実現するためには初期段階からの技術支援が不可欠です。
河村機械工業所では、図面1枚から相談できる体制を整備し、製品立ち上げを一貫して支援しています。

【設計初期:構造と素材の最適化提案】
CFRTP製品の設計では、繊維方向、リブ配置、肉厚設計が製品性能に大きく影響します。河村機械工業所では、以下の技術支援を提供しています。

・繊維方向に配慮した構造設計の提案
・不織布、プリプレグ、セミプレグなどの素材選定支援
・PA6、PEEK、PLAなど用途に応じた樹脂選択
・CAE解析による設計前検証(必要に応じて対応・社外に依頼)

これにより、量産性と機能性を両立した合理的な構造設計が可能になります。

【試作工程:短納期と成形ノウハウ】
設計確定後は、成形トライアルを通じて試作へ移行します。専用設備による試作対応で、短納期対応を実現しています。

・200tホットプレス機(最大1200×1500mm)
・ヒート&クール制御による温度管理精度の高い成形
・最大500×500mmの一体成形対応
・最大板厚2~3mmのCFRTPプリプレグの成形実績あり

PLAやPA11といった環境配慮型素材にも対応し、用途に応じた試作が可能です。

【評価・改良:検証からフィードバック】
試作後は寸法・外観・強度の検証を実施し、必要に応じて設計や金型の改良を行います。

・三次元測定器、投影機による寸法評価
・強度試験や繰り返し成形の評価実施
・加工不良のフィードバックと金型調整

試作からフィードバックまで短時間で対応でき、開発リードタイムの圧縮が可能です。

【量産移行:設備力と品質保証体制】
量産フェーズでは、安定供給体制と品質管理が重要になります。河村機械工業所では下記の体制で量産対応が可能です。

・10t~500tのプレス機を50台以上保有
・ISO9001:2015認証に基づいた品質保証体制
・検査記録・トレーサビリティを自社システムで一元管理

小ロットから中量産まで、安定した品質と供給が可能です。

【一貫対応の強み】
試作から量産まで一社で対応することで、下記のようなメリットがあります。

・素材手配から金型・成形・検査まで社内完結
・納期遅延リスクの低減と情報連携の迅速化
・再生材や端材を活用した持続可能なものづくり対応

製品仕様が固まっていない段階から、構想設計に基づく開発支援が可能です。

【まとめ】
CFRTP製品の開発では、構造設計から試作・量産までの全工程において専門的な知見と対応力が求められます。河村機械工業所では、長年の金属加工技術と複合材成形ノウハウを活かし、一貫体制での製品開発をサポートしています。
設計・試作・量産における課題を抱える企業にとって、最適な開発パートナーとなります。

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高精度プレス加工の極意|1/1000mm対応の金属加工と活用事例

高精度プレス加工は、微細な寸法公差と安定した加工精度を求められる分野において不可欠な製造技術です。特に、1/100mm(0.01mm)を超える精密さ、さらには1/1000mm(0.001mm)単位での寸法管理が求められるケースでは、設備、金型、加工ノウハウのすべてに高度な技術力が必要です。
河村機械工業所では、こうした精密プレス加工に対応できる体制を整え、自動車部品、鉄道部品、家庭用インフラ部品など多岐にわたる分野での部品供給を行っています。

【対応できる加工範囲と主な仕様】
加工対象の一例として、以下のような寸法・仕様でのプレス加工の実績があります。

・絞り加工:最大φ430mm、高さ最大45mm、板厚0.4〜2.0mm
・曲げ加工:複数形状に対応、板厚0.2〜6.0mm
・抜き加工:最大570mmまでの長尺対応、板厚0.4〜4.5mm
・トリミング加工:薄板から厚板まで幅広い材料に対応

使用材料は、SPCC、SPCE、S35C、SUS304などの汎用材料に加え、C1720、C5191などの導電性があり、かつ機械的特性に優れている材料やバネ材にも対応しています。

【金型製作と加工精度の確保】
高精度プレス加工では、金型の品質とメンテナンス体制が極めて重要です。河村機械工業所では、社内外での金型設計・製作に加え、使用中の金型の点検・修理も迅速に対応しています。

また、以下のような加工技術で品質と生産性の両立を図っています。

・プレストリミングによる高さ精度の調整及び生産性向上
・カム機構を使ったワンショット穴あけ
・プレス機と金型による極細ピアス加工

【高精度加工が求められる用途と事例】
自動車用トランスミッション内部品では、1/1000mmレベルの加工精度が求められています。
河村機械工業所では、高精度品の量産実績も豊富にあり、構想段階からの相談にも対応しています。

【設備と検査体制】
高精度プレス加工を支える設備として、10tから500tまでのプレス機を50台以上保有し、順送、単発、トランスファーなど多様な生産方式に対応可能です。
形状、物量、コストなどをもとに最適な生産方式をご提案します

また、品質保証体制も整っており、以下のような検査・管理を実施しています。

・三次元測定器、投影機、独自開発の検査機器による寸法検査
・ITシステムによるトレーサビリティの確保
・ISO9001(2015年版)に準拠した品質管理体制

【高精度プレス加工のビジネスメリット】
高精度な部品を使用することで、組立精度や最終製品の性能安定につながります。特に近年は、部品の小型化や軽量化が進んでおり、ミクロン単位での寸法精度を担保できる加工先へのニーズが高まっています。
設計段階から量産に適した形状や金型仕様の提案も行っており、VA・VE提案によるコスト最適化にも貢献できます。

【まとめ】
高精度プレス加工は、製品の品質と性能を支える重要な要素です。1/1000mm単位での寸法精度を安定して確保するには、加工ノウハウ、設備、品質保証のすべてが求められます。
河村機械工業所では、絞り・抜き・曲げなどの複合加工にも対応し、試作から量産までを一社で完結できます。高精度部品の開発でお困りの企業様は、ぜひご相談ください。

【お問い合わせ先】
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本社:東京都板橋区清水町2-4 【コンポジットに対応】
花園工場:埼玉県深谷市北根10 【金属プレスに対応】
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CFRTPとマグネシウム合金・エンプラの性能比較と選定ポイント

【複合樹脂と金属・エンプラの選定背景】
高機能部品の開発では、軽量化、高強度、耐熱性、加工性といった性能要件に応じた素材選定が重要です。特に近年はEV化やカーボンニュートラルの動きに伴い、金属から樹脂系複合材料への転換が進んでいます。
その中でもCFRTP(炭素繊維強化熱可塑性プラスチック)は、マグネシウム合金やエンジニアリングプラスチック(エンプラ)と比較して、多くの利点を持つ素材として注目されています。

【CFRTPとマグネシウム合金の比較】
マグネシウム合金は、金属素材の中で最も軽量な部類に属し、比重は約1.8とアルミニウムよりも軽量です。剛性や耐熱性を備え、自動車や電子機器の筐体に用いられています。

一方、CFRTPは以下の点で優位性があります。

・比重は約1.2〜1.6とさらに軽量
・比強度が高く、構造部材への応用が可能
・耐食性に優れ、表面処理が不要
・熱可塑性樹脂の特性によりリサイクル対応が容易

河村機械工業所では、PP、PA6、PEEKなど多様な樹脂を基材としたCFRTP成形に対応しています。

【CFRTPとエンプラの比較】
エンプラは、機械的強度、耐熱性、耐薬品性に優れた樹脂で、自動車部品や電装部品に幅広く使用されています。代表例としてPPS、PA6、PC、POMなどがあります。
ただし、エンプラ単体では強度や剛性に限界があるため、補強材との複合化が求められるケースも増えています。CFRTPは炭素繊維の補強により、次のような利点があります。

・エンプラよりも高い剛性と耐衝撃性を持つ
・繊維方向の設計により特性の最適化が可能
・バイオベース樹脂との複合化も可能(PLA、PA11など)

【用途別の素材選定の考え方】
各素材の特性に基づき、用途や設計要件に応じた選定が求められます。以下に素材ごとの用途例を示します。

・マグネシウム合金:高温環境、金属的外観、放熱性が必要な筐体部品
・エンプラ:一般的な自動車内装部品、電装品カバー
・CFRTP:軽量かつ高剛性が求められる構造部品、複雑形状を持つ製品

河村機械工業所では、各素材の特性を活かした設計支援から成形、後加工、組立まで一貫して対応可能な体制を整えています。

【CFRTPによる製品化のメリット】
CFRTPを採用することで、以下のようなメリットが得られます。

・軽量化による燃費向上とEVの航続距離改善
・設計自由度の向上による機能統合
・端材リサイクルや再成形による環境対応
・PLA、PA11などとの複合で脱炭素製品への展開

【まとめ】
マグネシウム合金やエンプラは、それぞれに優れた特性を持ちますが、CFRTPはそれらを補完または上回る性能を有しています。特に軽量性、再成形性、リサイクル性に優れ、環境対応型製品の開発に貢献できます。
河村機械工業所では、CFRTPの特性を活かした製品設計と製造の実績を多数有しており、試作から量産まで柔軟に対応できます。素材選定や製品開発に関するご相談は、お気軽にお問い合わせください。

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CFRTPとCFRPの違い|量産性・環境対応を見据えた素材選定

CFRTP(炭素繊維強化熱可塑性プラスチック)とCFRP(炭素繊維強化プラスチック)は、いずれも炭素繊維を補強材とする複合材料です。高い比強度や軽量性といった特性から、構造部品や筐体部品などに広く使用されてきました。

CFRPはエポキシやビスマレイミドなどの熱硬化性樹脂を使用し、硬化後は再成形ができません。一方、CFRTPはPA6やPP、PEEKなどの熱可塑性樹脂を基材とし、加熱による再成形が可能なため、量産向きの素材として注目が高まっています。再利用性にも優れ、端材の再成形やリペレット化による循環型製造にも対応できます。

【CFRTPの成形と加工の自由度】
河村機械工業所では、CFRTPを用いた複合材成形を強みとしており、プリプレグ、不織布、セミプレグなど多様な中間材料に対応しています。成形には最大200tのホットプレス機を用い、400℃超の加熱とヒート&クール制御によって、高精度かつ高速な成形を実現しています。試作から量産まで一貫対応が可能で、樹脂種や炭素繊維のトウ数(3K~24K)に応じたラミネート設計も行っています。
また、PLAやPA11といったバイオマス由来樹脂との複合化にも対応しており、製品寿命後のリサイクルや生分解性にも配慮した設計提案が可能です。

【一貫対応体制の強み】
図面1枚からの相談にも対応し、素材選定、積層設計、金型製作、プレス成形、表面処理、寸法検査、さらにはトレーサビリティの確保まで、全工程を社内で完結可能です。ISO9001・ISO14001の認証に基づく品質管理体制も整っており、精度±0.1mmの量産加工にも対応しています。
また、社内開発の検査システムを活用し、全数検査やロット管理も強化されています。これにより、試作品から量産部品まで一貫した品質保証を提供できます。

【なぜ今、CFRTPが選ばれるのか】
金属やCFRPでは難しい複雑形状の成形が可能で、量産にも適している点が大きな強みです。設計自由度が高いため、構造部材だけでなく意匠部品への展開も容易です。

【まとめ】
CFRTPは、CFRPの高強度・軽量性を継承しながら、短サイクルでの成形、再成形・リサイクルの容易さ、設計自由度の高さなど、多くの利点を併せ持っています。製品設計の初期段階から導入を検討することで、トータルの製造コスト削減や開発期間の短縮にもつながります。
河村機械工業所では、金属加工技術と複合材料成形技術を融合し、CFRTP製品の試作・量産・品質保証までを一貫でご提案します。軽量・環境対応素材をお探しの企業様は、ぜひ一度ご相談ください。

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コンポジットとは?CFRTP複合材成形の基礎知識

コンポジットとは、複数の素材を組み合わせることで、単体の素材では得られない特性を実現する複合材料の総称です。代表例は鉄筋コンクリートで、セメントが母材、鉄筋が補強材として機能し、両者を組み合わせることで高い強度と耐久性を発揮します。近年注目を集めるCFRTP(炭素繊維強化熱可塑性プラスチック)も、炭素繊維と熱可塑性樹脂を組み合わせたコンポジットであり、軽量化と剛性確保を同時に実現できる点が強みです。
CFRTPの特徴と成形方法、設備対応範囲、具体的な用途例について紹介します。

【CFRPとCFRTPの違い】
炭素繊維を強化材とする複合材は、母材の違いによりCFRP(炭素繊維強化熱硬化性プラスチック)とCFRTPに分かれます。CFRPは熱硬化性樹脂を母材とし、一度硬化すると再加熱しても軟化せず、再成形ができないのが特徴です。これに対してCFRTPは熱可塑性樹脂を母材とするため、加熱により再度軟化し、再成形やリサイクルが可能です。この性質により、量産対応や環境配慮型製品に適した素材として注目されています。

【CFRTPの成形方法】
CFRTPの代表的な成形方法には、ホットプレスとコールドプレスがあります。
・ホットプレス:金型を加熱して成形する方法。多様な中間材に対応し、外観品質を高めやすい。
・コールドプレス:素材を別工程で予備加熱し、冷えた金型で成形する方法。サイクルタイムが短く、深い形状に対応可能。
製品の外観要求や形状、タクトタイムの条件に応じて工法を使い分けることが重要です。

【対応する材料と中間材】
河村機械工業所では、PP、PA6、PEEKといった一般的な熱可塑性樹脂に加え、PLAやPA11などの植物由来樹脂にも対応しています。中間材はプリプレグ、不織布、チョップド材、UDテープといった幅広い種類を取り扱い、用途やコストに応じた選定が可能です。これにより、剛性や外観、コストなど多様な要求に応じた成形設計を実現できます。

【設備と試作体制】
設備は最大200tのプレス機を保有し、成形温度は約400℃まで対応可能です。金型サイズは最大1200×1500mm、製品サイズは約500×500mmを目安としています。試作段階ではA4サイズ相当の平板金型を用い、板厚0.5~5.0mmの範囲で条件検証を行っています。これにより、材料や工法の比較を効率的に進めることができます。二次加工は社内未対応ですが、協力会社と連携して切削や穴あけなどの工程に対応可能です。

【用途事例】
CFRTPは軽量性と剛性を両立できるため、以下のような用途に展開されています。
・ドローン用プロペラ:薄肉で軽量化しながら剛性を確保
・自転車部品:軽量かつ耐久性に優れる構造を実現
・レジャー用品部品:外観性と軽量化を同時に満たす成形
これらの事例からも、CFRTPが従来の金属やCFRPに代わる新たな素材として期待されていることが分かります。

【開発の進め方】
試作初期では平板で成形条件を確認し、その後単純形状でリブや抜きなどの成立性を確認します。さらに実形状試作で最終的な成形条件を確立し、協力会社との連携で二次加工や組立まで含めた検証を行います。これにより、量産移行時のリスクを減らし、スムーズな立ち上げを実現できます。

【まとめ】
コンポジットは複数の素材を組み合わせることで、従来素材にはない性能を実現する材料体系です。中でもCFRTPは、成形性と環境配慮性を兼ね備え、軽量化・高剛性を必要とする分野に最適です。河村機械工業所は多様な材料・中間材・工法に対応し、試作から量産、協力会社との連携による二次加工まで支援する体制を整えています。設計初期からのご相談により、最適な材料選定と短期開発を実現できます。

【お問い合わせ先】
株式会社 河村機械工業所
本社:東京都板橋区清水町2-4 【コンポジットに対応】
花園工場:埼玉県深谷市北根10 【金属プレスに対応】
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熱可塑性樹脂とは?CFRTPに最適な樹脂選定と成形の勘所

熱可塑性樹脂は、加熱すると軟化し、冷却すると固化する性質を持つ樹脂です。再加熱すると再び軟化するため、再成形やリサイクルが可能という特徴があります。CFRTP(炭素繊維強化熱可塑性プラスチック)は、この熱可塑性樹脂を母材とすることで、成形性と持続可能性を両立できる複合材です。
CFRTPに適した熱可塑性樹脂の種類や成形条件、河村機械工業所の対応範囲を紹介します。

【代表的な熱可塑性樹脂】
・PP(ポリプロピレン):比重約0.9で軽量。コストと性能のバランスに優れる。
・PA6、PA66(ポリアミド):耐摩耗性と機械特性が高い。
・PC(ポリカーボネート):透明性や外観品質に優れる。
・PEEK、LM-PAEK:高耐熱樹脂。200℃を超える環境に対応可能。
・m-PPE:寸法安定性や絶縁性を求める用途に適する。
・PLA、PA11:植物由来のバイオ樹脂。環境配慮型製品に適する。

【用途別の選定例】
・高温部品にはPEEKやPA9Tなどのスーパーエンプラ
・外観重視部品にはPCや高外観グレードの熱可塑性樹脂
・軽量化重視部品にはPP
・環境対応型製品にはPLAやPA11など植物由来樹脂

【成形条件と設備】
熱可塑性樹脂は種類ごとに融点やガラス転移温度が異なるため、加熱温度や冷却条件を最適化する必要があります。河村機械工業所は、最大200tのプレス機を保有し、成形温度は約400℃まで対応可能です。金型サイズは約1200×1500mm、製品サイズは約500×500mm程度を目安としています。板厚2~3mmのプリプレグに対応可能で、試作にはA4サイズの金型を活用します。二次加工は社内未対応ですが、協力会社との連携で切削や組立などに対応可能です。

【試作と評価の流れ】
初期段階では、平板試作で条件出しを行い、成形性や外観を確認します。その後、単純形状で抜きやリブの成立性を確認し、最終的には実形状で成形トライを行います。これにより、用途に適した樹脂と条件の選定を効率的に進めることができます。

【まとめ】
熱可塑性樹脂はCFRTP成形の要となる素材です。用途や要求性能に応じた樹脂を選定し、最適な成形条件を設定することで、軽量化や環境対応を両立できます。河村機械工業所では多様な樹脂と中間材に対応し、試作から評価、協力会社との連携による二次加工まで含めた開発支援が可能です。

【お問い合わせ先】
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本社:東京都板橋区清水町2-4 【コンポジットに対応】
花園工場:埼玉県深谷市北根10 【金属プレスに対応】
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CFRTPコンポジット中間材の種類と選定ポイント

CFRTP(炭素繊維強化熱可塑性プラスチック)の成形性能やコストは、中間材の選定によって大きく変わります。中間材とは、炭素繊維と樹脂を組み合わせた半製品のことで、成形性や外観、物性に直結する重要な要素です。河村機械工業所では、多様な中間材に対応し、用途やコストに応じた最適な選定を提案しています。
中間材の種類と特徴、設備体制について紹介します。

【代表的な中間材の種類】
・UDテープ:繊維を一方向に整列させたテープ状中間材。引張方向の強度設計が可能。
・チョップド材:短繊維を用いたフレーク状やマット状の素材。複雑形状に追従しやすい。
・不織布:繊維がランダムに配向。全方向にバランスの取れた強度を持つ。
・コミングル糸:炭素繊維と樹脂繊維を混繊化した素材。成形性に優れる。
・セミプレグ:部分的に樹脂を含浸させた素材。性能とコストのバランスをとりやすい。
・プリプレグ:樹脂を均一に含浸させた高機能素材。外観品質と物性に優れる。

【コスト感の目安】
中間材のコストは種類によって異なります。UDテープや不織布は比較的安価で量産に向いており、プリプレグやチョップドシートは高コスト帯に位置します。用途や必要性能に応じて適切な選定を行うことが重要です。

【工法との相性】
河村機械工業所では、ホットプレスとコールドプレスの両工法に対応しています。ホットプレスは多様な中間材に適用でき、外観重視部品や含浸が必要な中間材に向いています。コールドプレスは予熱材を高速で成形でき、深い形状にも適しています。製品形状や外観要求に合わせ、最適な工法を選定します。

【用途例】
・高強度が求められる薄肉リブ部品にはUDテープを用いた配向設計
・三次元的な複雑形状や深絞りには不織布やチョップド材
・外観品質を重視する部品にはプリプレグ
・コスト優先の量産品には不織布やUDテープの組み合わせ

【設備体制】
設備は最大200tのプレス、成形温度は約400℃まで対応可能です。最大金型サイズは1200×1500mm、製品サイズは500×500mm程度まで成形可能です。試作段階ではA4サイズの平板金型を用い、材料比較や条件検証を効率的に行っています。切削や組立などの二次加工については社内では未対応ですが、協力会社と連携して対応が可能です。

【まとめ】
CFRTP中間材は性能とコストのバランスを左右する重要な要素です。用途に適した中間材と工法を選定することで、軽量化、剛性、外観、コストの最適解に到達できます。試作から量産まで段階的に条件を整えながら進めることで、効率的な製品開発が可能になります。

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発泡成形×CFRTPで実現する軽量・高剛性ドローン部品

輸送機器やドローン部品の開発において、軽量化と剛性確保を両立することは常に重要な課題です。CFRTP(炭素繊維強化熱可塑性プラスチック)に発泡材を組み合わせた成形は、その解決策として注目されています。河村機械工業所では発泡体をコアに用いたCFRTP成形を試み、軽量かつ高剛性の部品開発に取り組んでいます。

【発泡成形の考え方】
発泡体をコア材とし、その上下にCFRTPを積層してプレス成形します。課題は、発泡体を潰さずに安定して接合することです。発泡体の種類や樹脂の特性を組み合わせ、最適な加熱・加圧・冷却条件を設定することで、再現性の高い成形を実現しています。

【軽量化効果】
試作では、無垢のCFRTP成形品に比べ、発泡体を組み合わせた成形により約30%の軽量化を確認しています。これは、部品剛性を保ちながら重量を削減する有効な手段であり、可搬重量やエネルギー効率が重視されるドローン部品に特に有効です。

【ドローン羽根での試作事例】
255mm級の羽根形状を対象とした試作において、発泡体を残したまま成形することに成功しました。繊維配向は翼の応力方向に合わせ、ねじれ剛性を確保する工夫が行われています。完成品はトリミングや穴あけによって仕上げられ、三次元測定機により形状精度が検証されました。

【量産化への展望】
発泡成形をドローン部品に適用することで、飛行時間の延長や安定性の向上といった効果が期待されます。さらに、条件設定や材料選定を最適化することで、量産への適用も見据えた開発が可能です。量産移行に向けては、発泡体の安定供給や冷却条件の最適化といった課題も検討されています。

【設備と対応範囲】
設備は最大200tのプレス、成形温度は約400℃まで対応可能です。金型は約1200×1500mm、製品サイズは500×500mm程度まで成形可能です。A4サイズの平板金型を用いた条件出しや比較試験も実施可能です。検査は三次元測定機や画像寸法測定機で行い、成形品質を保証しています。二次加工は社内未対応ですが、協力会社と連携し、切削や組立まで含めた対応が可能です。

【まとめ】
発泡成形とCFRTPの組み合わせは、軽量と高剛性を同時に実現できる技術です。特にドローンのように軽量化と耐久性が求められる分野において大きな可能性を持ちます。河村機械工業所では試作から評価、協力会社との連携による量産検討まで、一貫した開発体制を整えています。

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天然繊維コンポジットの可能性|カカオ・麻・ヤシ繊維での試作開発

近年、持続可能なものづくりの実現に向けて、天然繊維を利用したコンポジット材料への関心が高まっています。従来の炭素繊維やガラス繊維に比べ、天然繊維は生物由来であり、素材選びによってカーボンニュートラルに貢献できる点が大きな特徴です。河村機械工業所では、CFRTP(炭素繊維強化熱可塑性プラスチック)に天然繊維を組み合わせたコンポジット開発を進めており、カカオハスクや麻(Flax/Hemp)、ヤシ繊維といった多様な素材を対象に試作評価を行っています。
天然繊維コンポジットの可能性と具体的な取り組み事例について紹介します。

【天然繊維を活用する意義】
天然繊維は、軽量でありながら一定の剛性を持ち、加えて環境配慮の観点からも注目されています。炭素繊維ほどの高剛性は期待できないものの、構造設計や樹脂との組み合わせ次第で十分な性能を発揮します。また、繊維自体の色や織りの表情を意匠面に活かせるため、デザイン性を重視する分野にも適しています。

【素材と樹脂の組み合わせ】
河村機械工業所の取り組みでは、産業技術支援機関の設備協力を得て、天然繊維を樹脂に含浸させたプリプレグ作製を実現しています。

対象となる素材は以下の通りです。
・カカオハスク:食品廃棄物由来の繊維。意匠性に優れるためデザイン用途に適する
・麻(Flax/Hemp):織物形態で利用。リブ構造との組み合わせで曲げ剛性を補うことが可能
・ヤシ繊維:繊維長や含水状態によるばらつきがあるため条件探索中

母材樹脂としては、植物由来のPA11やヘミセルロース系を選択し、バイオマス材料としての有効活用を進めています。

【成形方法と評価】
ホットプレスおよびコールドプレスの両方式に対応し、成形条件を比較検証しています。ホットプレスでは含浸度や表面性状の安定化を図り、コールドプレスではサイクル短縮や深い形状成形の可能性を確認しています。試作ではA4サイズ相当の平板金型を用い、板厚0.5~5.0mmの範囲で条件検証を進めています。物性評価は引張・曲げ試験を中心に行い、繊維配向や樹脂種類による性能差を定量化しています。

【実用化への展開】
天然繊維コンポジットは、意匠性と環境性能を兼ね備えた新素材として期待されています。軽量パネルや外装部材など、性能だけでなく見た目の差別化を重視する分野で有効です。協力機関や協力会社との連携により、試作から実形状部品まで段階的に展開し、将来的な量産導入を視野に入れています。

【設備と体制】
河村機械工業所のプレス設備は最大200t、成形温度は約400℃まで対応可能です。金型はおよそ1200×1500mm、製品サイズは約500×500mmを目安としています。検査は三次元測定機や画像寸法測定機を活用し、寸法精度や外観品質の確認を行っています。二次加工については社内では未対応ですが、協力会社との連携により切削・穴あけ・組立工程に対応することが可能です。

【まとめ】
天然繊維を用いたCFRTPは、環境対応型の製品開発に大きな可能性を秘めています。カカオ、麻、ヤシ繊維といった多様な素材に加え、植物由来樹脂との組み合わせにより、持続可能かつ差別化可能なコンポジットが実現します。今後は意匠性と構造性能を両立する用途に向けて、さらなる実証と評価が進められていくと期待されます。

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CFRTP大型部品成形|500mm×500mm級に対応する設備と評価体制

CFRTP(炭素繊維強化熱可塑性プラスチック)は、軽量性と高剛性を兼ね備えた次世代の複合材として幅広い分野で注目されています。特に、大型部品への展開は輸送機器や産業機械、構造部材において大きな価値を持ちます。しかし、大型CFRTP部品を安定的に成形するためには、高い設備能力と品質保証体制が不可欠です。
河村機械工業所では、最大500mm×500mm級の成形に対応可能な設備を整え、試作から評価まで一貫した体制を構築しています。大型部品成形の特徴と対応体制について紹介します。

【大型成形の設備対応】
河村機械工業所の設備は、最大加圧200tのプレス能力を持ち、成形温度は約400℃まで対応可能です。最大金型サイズは1200×1500mmと大型であり、製品サイズはおよそ500mm×500mm程度を目安に成形することができます。これにより、従来の小型部品にとどまらず、大型パネルやカバーといった部品の試作・量産に対応可能です。

【成形材料と中間材の選択】
使用可能な樹脂はPP、PA6、PA66などの一般的な熱可塑性樹脂に加え、PLAやPA11といった植物由来樹脂まで幅広く対応しています。中間材はプリプレグ、不織布、チョップド材、UDテープなどに対応しており、大型部品においても設計要件やコストに応じた最適な組み合わせを選定できます。樹脂と繊維の配向設計を工夫することで、大型部品でも剛性を維持しながら軽量化を実現可能です。

【成形条件と検証】
大型部品では、冷却プロセスや成形圧力の均一性が品質に直結します。河村機械工業所では、ヒートアンドクールとコールドプレスの両方式を用い、製品形状や外観要求、ロット数に応じて条件を最適化しています。特に、大型部品は厚みやリブ形状によって冷却時間が変化するため、適切な条件設定が不可欠です。A4相当の平板金型を活用して温度・圧力・冷却条件を段階的に検証し、最終的に実形状へ展開するプロセスを採用しています。

【検査と品質保証】
成形後の品質確認には、社内だけでなく外部の研究機関の力も借ります。これにより、500mm級の大型部品でも寸法精度や外観品質を保証可能です。特にボイドや樹脂だまりなど製品内部の確認は大型部品において重要な評価項目です。社内での切削やコーティングは未対応ですが、協力会社と連携することで二次加工や最終組立までを含めた品質保証体制を構築しています。

【用途展開の可能性】
500mm級の大型CFRTP部品は、軽量パネル、カバー、構造部品など幅広い用途に展開可能です。写真のモーターケースのように金属では重量が課題となる部品をCFRTPに置き換えることで、軽量化による燃費改善や作業効率向上に寄与します。また、PLAやPA11などの植物由来樹脂と組み合わせることで、環境対応型製品としての差別化も図れます。

【まとめ】
CFRTPの大型部品成形は、設備能力と品質保証体制の両立が必要不可欠です。河村機械工業所は、200tプレス、最大1200×1500mmの金型対応、500mm級製品成形を実現できる設備体制を備えています。さらに、検査設備や協力会社・機関との連携を通じて、大型部品開発における信頼性を確保しています。大型CFRTP部品の開発を検討する際には、有力なパートナーとなるでしょう。

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CFRTP評価フロー|平板試作から量産トライまでの道筋

CFRTP(炭素繊維強化熱可塑性プラスチック)は、軽量性、成形性、環境対応を兼ね備えた素材として注目されています。しかし、新素材を開発に取り入れる際には、初期段階から段階的な評価フローを確立することが重要です。
河村機械工業所は、平板試作から実形状トライまで一貫した評価体制を備え、効率的に量産化への道筋を構築していきます。CFRTP評価フローの全体像について紹介します。

【平板試作での条件出し】
開発初期には、A4相当の平板を製作し、そこから試験片を切り出し評価を行います。平板の板厚は0.5~5.0mmの範囲で成形可能で、温度、圧力、冷却条件を比較することができます。この段階では、樹脂の種類(PP、PA6、PEEK、PLA、PA11など)や中間材(プリプレグ、不織布、チョップド材、UDテープ)の組み合わせを試し、適切な条件を抽出します。平板評価によって繊維配向や含浸性、外観品質を確認し、次のステップに進む基礎を築きます。

【単純形状でのトライ】
平板試作の次は、絞りやリブ、抜き形状などを含む単純形状の金型を用いて成形トライを行います。ここでは、流動性や繊維方向による強度変化、抜き勾配やリブ高さの成立性を確認します。また、成形後の寸法精度や外観のばらつきも確認対象となります。この段階で得られた知見は、実形状への展開に大きく役立ちます。

【実形状トライと最終評価】
最終段階では、実際の部品形状を模した金型を用いて成形トライを行います。ここで成形条件を確定させ、量産に向けた準備を進めます。大型部品の場合は金型サイズ1200×1500mm、製品サイズは500×500mmを目安とし、最終的な製品仕様に合わせた条件を整えます。成形後は三次元測定機や画像寸法測定機を用いて寸法精度や外観を確認します。

【検査と二次加工】
成形品の品質保証には、精密な測定と外観検査が不可欠です。河村機械工業所が保有する三次元測定機や画像寸法測定機に加え外部の研究機関を利用することにより信頼性の高い検査を行っています。切削や穴あけなどの二次加工は社内では未対応ですが、協力会社と連携することで対応可能です。これにより、試作から量産までの一連の工程をカバーすることができます。

【量産移行のメリット】
段階的な評価フローを踏むことで、量産移行時のリスクを最小限に抑えることができます。平板試作で基礎条件を確立し、単純形状で成立性を確認、実形状トライで量産条件を確定するプロセスは、効率的かつ確実に量産準備を整える道筋です。これにより、開発期間を短縮し、品質の安定した製品を市場に提供できます。

【まとめ】
CFRTPは、適切な評価フローを経ることで、その特性を最大限に活かすことができます。河村機械工業所は、量産加工を見据えて平板試作から実形状トライ、協力会社との連携による二次加工まで、一貫して支援できる体制を整えています。新素材を活用した製品開発を効率的に進めるために、信頼できる評価体制を持つパートナーは不可欠です。

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CFRTP薄肉リブ成形|軽量化と剛性確保の最前線

軽量化と剛性確保を同時に実現することは、輸送機器や精密部品開発における重要なテーマです。CFRTP(炭素繊維強化熱可塑性プラスチック)は繊維配向を考慮した設計が可能であり、薄肉部品でも十分な剛性を確保できます。さらに、リブ構造を加えることで強度と軽量化のバランスを最適化できます。CFRTPのリブと言うと樹脂のみをリブ立てするケースが多いですが、河村機械工業所では金型内でリブ立てを行うため、繊維を巻き込んでリブが立ち、強度を高まめます。

【薄肉成形の可能性】
CFRTPは加熱で軟化し、冷却で固化する特性を持つため、成形後も再加熱による再成形が可能です。この特性はリサイクルやリユースにも寄与します。薄肉成形に対応可能で、繊維方向を工夫することで強度を保ちながら軽量化が実現できます。

【リブ構造の役割】
リブは部品全体の剛性を高めるために設ける補強構造です。CFRTPではリブ構造と繊維配向設計を組み合わせることで、強度を必要とする方向に応力を集中させることが可能です。

【設備と成形条件】
河村機械工業所の設備は最大加圧200tのプレス機を備え、成形温度は約400℃まで対応可能です。最大金型サイズは1200×1500mmで、製品サイズは500×500mmを目安に成形可能です。

【品質確認と検証体制】
成形後は三次元測定機や画像寸法測定機を用いて寸法精度を評価できます。外部の研究機関のCAE解析を組み合わせることで、リブ高さや抜き勾配といった成形性を事前にシミュレーションし、実機検証との突き合わせを行います。二次加工は協力会社との連携により対応し、組立工程まで含めた総合的な検証体制を整えています。

【まとめ】
CFRTPの薄肉リブ成形は、軽量化と剛性確保を同時に実現できる技術です。河村機械工業所は、設計段階から試作開発における課題解決を支援します。薄肉構造やリブ設計に課題を抱える開発者にとって、有効な選択肢となるでしょう。

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CFRTP成形 with 植物由来樹脂|環境対応の新たな選択肢

環境配慮型ものづくりへの移行が求められる中、植物由来樹脂とCFRTP(炭素繊維強化熱可塑性プラスチック)の組み合わせは、持続可能な製品開発を可能にする新しい選択肢です。
河村機械工業所では、PLAやPA11、ヘミセルロースなどの植物由来樹脂を母材としたCFRTP成形に取り組み、環境対応と機能性の両立を実現しています。植物由来樹脂を用いた成形の特長と同社の対応体制について紹介します。

【植物由来樹脂の種類と特徴】
・PLA(ポリ乳酸):トウモロコシなどを原料とするバイオプラスチック。成形性が高く、環境配慮型用途に適する。
・PA11(ポリアミド11):ヒマシ油由来の樹脂。耐久性や柔軟性を持ち、工業部品にも利用可能。
・ヘミセルロース:植物の細胞壁を構成する成分の一つで、セルロースとともに植物の構造を支える不溶性の多糖類。様々な用途への使用が期待されている。
これらの樹脂をCFRTPに適用することで、従来の石油由来樹脂を使用した製品と比べ、カーボンニュートラルの実現に貢献できます。

【設備と成形範囲】
最大加圧200tのプレス機により、成形温度は約400℃まで対応可能です。最大金型サイズは1200×1500mmで、製品サイズは500×500mmを目安にしています。A4相当の平板金型による試作品を用いて比較検証を行い、植物由来樹脂の特性を評価しています。

【環境対応の取り組み】
植物由来樹脂を用いるだけでなく、使用済み材料の粉砕再利用や端材の再成形にも取り組みました。これにより、廃棄物削減と循環型ものづくりを推進しています。こうした取り組みにより、製品開発段階から環境配慮を織り込んだ設計が可能です。

【評価と検査体制】
成形後は三次元測定機や画像寸法測定機を用い、寸法精度の確認が可能です。樹脂ごとの成形条件や冷却プロファイルを比較し、最適な条件を抽出することで品質の安定化を図っています。二次加工は社内未対応ですが、協力会社と連携することで切削や組立まで対応可能です。

【まとめ】
植物由来樹脂によるCFRTPの組み合わせは、環境配慮と機能性を同時に実現できる技術です。河村機械工業所は、試作から評価、協力会社との連携による二次加工までを通じて、環境対応型製品開発を支援しています。持続可能な製品開発を目指す設計者にとって、強力なパートナーとなるでしょう。

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